哲学思想分野名言集 

    

三木 清                                                     

大学生の頃、私が好んで読んだ哲学者です。いい文章を書いてます。孤独な心を癒してくれます。

三木 清 私に哲学する事を教えてくれた人なので、先頭に持ってきました。
哲学入門
誠実とは、己を空しくすることであり、、それによって存在はそのものとして我々にとって顕わになる。
    誠実或いは真実はものの誠に対して人間の誠である。
    物から遠くにあることによって物に真に近づくことができる。
    人間は環境を変化することによって自己を変化する、環境を形成していくことによって自己を形成していく。
    近代科学の特色は、物を物として研究するのではなく、物と物との関係を研究すること、或いはむしろ物を関係において研究することにある。
    自然科学的思惟においては、実体概念に代わって関係概念が、指導的地位を占めるに至った。
人生論ノート において出会うのはつねに自己自身である。自然の中を行く旅においても、我々は自己自身に出会うのである。人生のほかにあるのでなく、人生そのものの姿である。
    人間到る処に青山あり、という。この言葉はやや感傷的な嫌いはあるが、その意義に徹した者であって真に旅を味わうことができるであろう。真に旅を味わい得る人は真に自由な人である。旅することによって、賢い者はますます賢くなり、愚かな者はますます愚かになる。日常交際している者が如何なる人間であるかは、一緒に旅してみるとよく分かるものである。人はその人それぞれの旅をする。旅において真に自由な人は人生において真に自由な人である。人生そのものが実に旅なのである。
指導者論 指導被指導の関係において何よりも必要なのは、信頼と責任である。
道徳の理念 良心的であるということは、自己の人格に対して責任を負うということを意味している。
倫理と人間 人間の社会蟻や蜂の巣と比較されてよいものである、とベルグソンは考えた。ただかしこでは本能に委ねられるところが、ここでは習慣に委ねられる。
語られざる哲学 懐疑はそれ自身消極的、否定的態度であるにしても根本的には積極的、肯定的態度を予想する。絶対に光を見ず、光の予感をもたずして、ただ闇の中に住める人の心には懐疑はない。